はじめに
2026年現在、企業のホームページは24時間365日稼働する「営業拠点」であり、会社の信頼性を証明する「顔」となっています。
しかし、多くの中小企業では、日々の業務の忙しさから、ホームページの更新が止まり、事実上の「放置」状態になってしまっているのが現実です。
この記事では、インコンフォルメが提供する「攻めのホームページ運用」の視点から、ホームページを放置することが経営にどのような深刻なダメージを与えるのか、その5つのリスクを具体的なデータや事例とともに徹底的に解説します。
専門用語はできるだけ噛み砕いてお伝えしますので、ぜひ自社の状況と照らし合わせながらお読みください。
なぜ「今のままでいい」と思ってしまうのか?(現状維持の心理)
リスクの話に入る前に、なぜ多くの経営者が、頭のどこかで「更新しなきゃ」と思いながらも放置してしまうのか、その心理的な原因について触れておきます。
「現状維持バイアス」という心のブレーキ
人間には、変化による失敗を恐れ、現在の状況を維持しようとする心理的な傾向があります。これを心理学で「現状維持バイアス」と呼びます。
- 損失への恐怖
人は「何かを得る喜び」よりも「何かを失う痛み」を大きく感じます。そのため、ホームページをリニューアルしたり運用したりする「確実な出費(コスト)」を嫌がり、放置することで発生するかもしれない「将来の大きなトラブル(ハッキングや売上ダウン)」から目を背けてしまいがちです。 - 決断の先延ばし
「特に困っていないから」「紹介でお客さんは来ているから」という理由をつけて、面倒なIT周りの判断を先延ばしにしてしまいます。
しかし、インターネットの世界はものすごいスピードで変化しています。競合他社が新しい情報を発信し、Googleの検索ルールが変わっていく中で「何もしない」ということは、現状維持ではなく「後退」を意味します。
リスク1:セキュリティの悪夢 — ある日突然、加害者になる
「ウチのような小さな会社を狙うハッカーなんていないだろう」
これは、もっとも危険な誤解です。実は、サイバー攻撃の多くは「特定の会社」を狙っているのではなく、インターネット上を自動で巡回するプログラム(ボット)が、「鍵の開いている家」を無差別に探しているだけなのです。
放置されたホームページが狙われる理由
多くのホームページは「WordPress(ワードプレス)」などの管理システムで作られています。これらは、スマートフォンやパソコンのOSと同じように、頻繁にアップデート(更新)が必要です。
- 裏口が開いたまま
ホームページに追加機能を持たせる「プラグイン」などの部品は、古くなるとセキュリティ上の穴(脆弱性)が見つかります。2024年のPatchstackの調査「WordPressセキュリティの現状」では、WordPressのセキュリティ問題の96%が、こうした部品(プラグイン)の更新忘れから発生しています。 - 自動攻撃の標的
攻撃者はプログラムを使って、「古いバージョンの部品を使っているサイト」を自動的に探し出し、攻撃を仕掛けます。会社の規模や知名度は関係ありません。
実際に起きている怖い事例
では、攻撃されるとどうなるのでしょうか。
- ランサムウェア(身代金ウイルス)
企業のデータが暗号化されて読めなくなり、「元に戻してほしければお金を払え」と脅迫されます。ある海外の小規模な非営利団体では、サーバーの隙を突かれてランサムウェアに感染し、約2万5千人分の個人情報流出の対応に追われました。身代金の要求額は約27万円でしたが、復旧作業や弁護士費用、被害者への通知費用などで、最終的な損害額は約1,500万円にまで膨れ上がりました。 - ホームページの改ざん
ある日突然、自社のホームページが書き換えられ、過激な政治的メッセージや、公序良俗に反する画像が表示される被害です。過去にはハーバード大学ののホームページがシリアのアサド大統領の画像に置き換えられた。
もし企業のサイトでこれが起きれば、「自分の会社の管理もできない企業」というレッテルを貼られ、信用は地に落ちます。 - 加害者になるリスク
自分のサイトが乗っ取られ、他社への攻撃の「踏み台」として利用されることもあります。知らぬ間に犯罪の片棒を担がされ、被害者から損害賠償を請求される可能性すらあるのです。
リスク2:検索順位の転落 — ネット上で「存在しない会社」になる
セキュリティが「急性の病気」だとしたら、検索順位の低下は「慢性の病気」です。気づかないうちに徐々に体力が奪われていきます。
Googleは「新しい情報」が大好き
Googleの検索エンジンは、ユーザーに常に最新の情報を届けたいと考えています。「情報の鮮度」は、検索順位を決める重要な要素の一つです。
例えば、「2026年の補助金」について調べている人に、2023年の情報しか載っていないページを表示しても役に立ちませんよね。
最終更新日が数年前の日付になっているサイトは、Googleから「管理されていない、情報の古いサイト」と判断され、検索順位がどんどん下げられていきます。
AI検索時代のリスク
最近では、ChatGPTのようなAIを使って調べ物をする人も増えています。AIは「信頼できる最新の情報」を学習して回答を作ります。放置された古いサイトの情報はAIに無視され、ユーザーの目に触れる機会すら失ってしまうのです。
リスク3:信頼性の崩壊 — 「見た目」で判断される残酷な現実
企業間取引(B2B)や採用活動において、ホームページは皆さんが思っている以上に厳しくチェックされています。
1秒で決まる第一印象
人がホームページを見て「この会社はちゃんとしているか?」を判断するのにかかる時間は、1秒未満と言われています。ホームページの見た目の印象だけで判断されてしまいます。
- 「古い」=「怪しい」
10年前のデザイン、小さな文字、スマホで見ると崩れてしまうレイアウト。これらを見たユーザーは、無意識に「この会社は技術が遅れている」「もう活動していないかもしれない」と感じ、そっとブラウザを閉じます。 - スマホ対応は必須
今やアクセスの大半はスマートフォンからです。スマホで見づらいホームページは、それだけで「お客さんのことを考えていない」と判断され、Googleの検索順位も大きく下がります。
採用活動への致命的な影響
ホームページは就職先を選ぶ最も重要な情報源です。
「求人を出しても人が来ない」と悩んでいるなら、一度自社のホームページを就職活動中の学生や転職希望者の視点で見てみてください。「ここで働きたい」と思えるデザインや情報になっているでしょうか?
リスク4:機会損失 — 本来得られたはずの利益を捨てる
ホームページを放置することの最大のリスクは、実は「損害が出ること」ではなく、「得られたはずの利益が得られないこと(機会損失)」にあります。
コンテンツは「資産」になる
銀行にお金を預けると利子がつくように、ホームページに質の高い記事や情報を積み上げていくと、それが「資産」となって後から効いてきます。
過去に投稿したブログ記事が、ホームページへのアクセスを生み出し続けていくのです。
コツコツ更新していれば、1年後、2年後には広告費をかけなくても自動的にお客さんを集めてくれる「集客装置」になります。放置することは、この将来の資産作りを放棄しているのと同じです。
事例:放置をやめて劇的に改善した企業
ここで、インコンフォルメがお手伝いしたお客様の事例をご紹介します。
事例1:芸能事務所様
- 課題
以前のホームページは更新が難しく、情報が古いまま放置されていました。そのせいでオーディション応募者からの信頼が得られず、応募が伸び悩んでいました。 - 対策
簡単に更新できるシステムにリニューアルし、応募者が知りたい情報を網羅した記事を定期的に発信しました。 - 結果
検索からのアクセス数が 100倍以上 に増加。オーディションへの応募が継続的に来る仕組みができあがりました。
事例2:習い事教室様
- 課題
生徒数が伸び悩み、時代の変化に合わせたコース展開ができていませんでした。 - 対策
徹底的なリサーチを行い、ニーズに合った新しいコースを新設。コンテンツマーケティング(ブログの更新)を積極的に行い、オンラインレッスンへの集客を作りました。 - 結果
新しいコースが主力商品となり、ウェブサイトを通じて日本全国から安定的に生徒が集まるようになりました。
このように、ホームページを「放置」から「活用」に切り替えるだけで、ビジネスの可能性は大きく広がります。
リスク5:技術的な負債 — 「安物買いの銭失い」になる
最後に、システムの老朽化によるリスクです。「動いているから大丈夫」と思っていても、裏側のシステムは確実に古くなっていきます。
表示速度の低下とシステムの不具合
ホームページを動かしているサーバーのソフト(PHPなど)は、定期的に新しいバージョンに切り替わります。
古いプログラムのまま放置していると、ある日突然、画面が真っ白になって表示されなくなったり、表示速度が極端に遅くなったりします。
Amazonの調査では、ページの表示が0.1秒遅れるだけで売上が1%下がると言われています。中小企業のサイトでも、表示が遅いだけで「イライラする」とお客さんが離脱してしまい、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
「所有権」のトラブル
また、制作会社に丸投げしたまま放置していると、「ドメイン」や「サーバー」の契約が誰の名義になっているかわからなくなることがあります。
いざリニューアルしようとした時に、悪質な業者から「ドメインは渡さない」と言われたり、高額な移管費用を請求されたりするトラブルも後を絶ちません。
まとめ:放置は「何もしない」ではなく「リスクを選んでいる」こと
ここまで、ホームページを放置する5つのリスクを見てきました。
- セキュリティリスク
情報流出や改ざんの被害に遭う。 - 検索順位の低下
検索されなくなり、見つけてもらえなくなる。 - 信頼性の低下
「古い会社」「怪しい会社」と思われる。 - 機会損失
本来得られるはずの売上や人材を逃す。 - 技術的負債
システムが壊れ、復旧に多額の費用がかかる。
ホームページを放置することは、「何もしない」という消極的な選択ではなく、これらのリスクをあえて受け入れ、機会損失を選び続けているのと同じです。
「攻めの運用」へ切り替えよう
では、どうすればよいのでしょうか。答えはシンプルです。「放置(メンテナンス不足)」の状態から、「管理(マネジメント)」の状態へ、そしてビジネスを成長させる「攻めの運用(グロース)」へとステップアップすることです。
- まずは現状確認を
最後に更新したのはいつですか?スマホで見て崩れていませんか? - プロを頼る選択肢
社内に担当者がいない、何から手をつけていいかわからない場合は、信頼できるパートナーを見つけることが近道です。
インコンフォルメ(El Inconform)は、単なる「更新代行」や「作業代行」ではありません。御社のビジネス戦略を理解し、ホームページという資産を最大限に活用して利益を生み出すための「戦略的パートナー」です。
「今のままでいいのか?」と少しでも不安を感じたら、それは変化のタイミングです。気づいた「今」が、一番早いスタート地点です。
よろしければ、インコンフォルメの無料相談(45分のZoomセッション)にお申し込みください。

