はじめに
「うちのホームページ、デザインが古くないですか?」
「なんだかパッとしないから、そろそろリニューアルしたほうがいいでしょうか?」
「デザインは古いままだけど、このままで大丈夫ですか?」
このようなご相談を、経営者の方から非常によくいただきます。
確かに、競合他社がかっこいいサイトを公開したり、自社のサイトをスマホで見たときに古さを感じたりすると、不安になるのは当然です。
しかし、ここで一つ、皆さんに問いかけたいことがあります。
「リニューアルしたら、売上や問い合わせは増えると思いますか?」
こう聞くと、多くの方が「もちろん、綺麗になれば増えるはずだ」と答えられます。
では、質問を変えてみましょう。
「リニューアルしたら、逆にお客さんが減ってしまうリスクがあることをご存知ですか?」
実は、多くの経営者様が「新しくすれば良くなるはず」と信じていますが、データを見てみると、必ずしもそうとは限らないのです。むしろ、安易なリニューアルは「危険な賭け」になることさえあります。
今回は、膨大な調査データをもとに、「デザインの古さとは何か?」「なぜリニューアルで失敗するのか?」「リニューアルせずに成果を出す方法はあるのか?」について、徹底的に解説します。
「今のままでいいのかな?」と迷っている方にこそ、知っていただきたい事実があります。
「見た目が古い」ことと「使いにくい」ことは全くの別問題です
「サイトが古い」と一言で言っても、実は2つの異なる問題が混ざってしまっていることが多いのです。ここを整理しないと、無駄なお金を使ってしまいます。
「見た目のデザイン」は0.05秒の勝負
まず一つ目は、色使いや写真、雰囲気といった「見た目のデザイン」です。
人間は、Webサイトを見てからたった0.05秒(まばたきするより速い時間)で、「このサイトは信頼できそうか?」「好きか嫌いか」を判断しているという研究結果があります。
例えば、画像が粗かったり、デザインが崩れていたりすると、中身を読む前に「この会社、ちゃんとしていないかも」と直感的に思われてしまい、すぐにページを閉じられてしまいます(これを「ハロー効果」と呼びます)。
もし、あなたのサイトが1990年代のような作りで、文字が小さすぎて読めない、スマホで見ると崩れるといった状態なら、見た目を整える必要があります。
しかし、ここで大切なのは「信頼されるデザイン」=「流行りの最新デザイン」ではないということです。
Googleの研究によると、人は「シンプル」で、その業界において「よくある典型的なデザイン」を最も美しいと感じ、安心するそうです。
奇抜でアーティスティックなデザインよりも、「会社らしい普通のデザイン」のほうが、実は信頼されるのです。
「情報のデザイン」こそが成果を決める
二つ目は、「情報のデザイン」です。これは「知りたい情報がどこにあるか」「申し込みボタンが押しやすいか」といった、使い勝手の部分です。
見た目がどんなに綺麗でも、知りたい料金がどこに書いてあるかわからないサイトや、問い合わせフォームの入力項目が多すぎて面倒なサイトでは、お客さんは逃げてしまいます。
逆に、見た目が多少古臭くても、「どこに何があるか」がわかりやすく整理されているサイトは、驚くほど高い成果(問い合わせや購入)を上げ続けています。
日本のユーザーは特に、情報がたっぷり詰まった密度の高いサイトを好む傾向があります。海外のおしゃれなサイトを真似して、情報をスカスカにしてしまうと、「情報不足で不安だ」と思われて逆効果になることもあるのです。
結論
「見た目が古くて信頼を損なっている」なら、見た目を整える必要があります。
しかし、「成果が出ていない」原因が「情報のわかりにくさ」にあるなら、見た目だけを今風にリニューアルしても、成果は上がりません。
衝撃の事実! リニューアルの7割は成果が出ません
「心機一転、フルリニューアルしよう!」と決断する前に、知っておくべき少し怖いデータがあります。
ある調査によると、Webサイトをリニューアルした企業の約7割において、問い合わせ率などの成果が改善しなかった、あるいは悪化したという結果が出ています。
出典:
株式会社WACULの2019年の研究レポート『WebサイトリニューアルとCV・CVR向上の相関関係についての調査 』
株式会社WACULが2021年に実施した『Webサイト制作の実態調査』
費用と時間をかけてリニューアルしたのに、結果が変わらない、あるいは下がる。なぜ、こんなことが起きるのでしょうか?
理由1:検索順位が急落する「死の谷」
長く運営しているWebサイトは、Googleなどの検索エンジンから「信頼できるサイト」として評価が積み重なっています。
しかし、リニューアルでページのURL(アドレス)が変わったり、ページの内容を整理して削除したりすると、これまでの評価がリセットされてしまうことがあります。
特に危険なのが、「サイトをすっきりさせたい」といって、古いブログ記事や事例ページを削除してしまうことです。一見アクセスの少ないページでも、サイト全体の専門性を支えていることが多いため、それらを消した途端に検索順位が圏外に落ちてしまうことがあります。
リニューアル後、アクセス数が20〜30%も減ってしまい、元に戻るのに数ヶ月かかるケースも珍しくありません。
理由2:使い慣れたお客さんを戸惑わせてしまう
あなたにとってリニューアルは「改善」でも、いつも使ってくれているお客さんにとっては「改悪」になることがあります。
お客さんは「あのボタンはここにある」と場所を覚えています。それがリニューアルで配置が変わってしまうと、「使い方がわからなくなった」「面倒くさい」と感じて、離れていってしまうのです。
理由3:担当者の「好み」で作ってしまう
これが最大の失敗原因かもしれません。リニューアルの目的が「社長が飽きたから」「競合がおしゃれにしたから」といった理由で始まると、どうしても「見た目」ばかりにこだわってしまいます。
本来解決すべき「お客さんがどこで迷っているか」という課題を置き去りにして、デザインだけを変えても、数字は良くならないのです。
なぜ「変化」は嫌われるのか? 人間の心理を知る
「良かれと思って新しくしたのに、評判が悪い」。
この現象の正体は、行動経済学でいう「現状維持バイアス」という心理作用です。
人間は本能的に、「変化」を恐れます。「新しくて良くなるかもしれない」という期待よりも、「変わってしまって失敗するかもしれない」という不安や、新しい使い方を覚えるストレスのほうを、大きく感じてしまうのです。
有名な話ですが、かつてコカ・コーラ社が味を改良して「ニュー・コーク」という新商品を発売した際、味のテストでは高評価だったにもかかわらず、消費者は「いつもの味が変わった!」と猛反発し、結局元の味に戻したという事件がありました。
Webサイトも同じです。
特にBtoB(企業間取引)の場合、担当者は「失敗したくない」という気持ちが強いため、使い慣れたサイトや注文方法が変わることを嫌います。お客様の多くは、安定と信頼を求めています。
ドラスティックな「革命」よりも、気づかないくらいの「進化」のほうが、実はお客さんにとって優しいのです。
第三の選択肢:「攻めの運用」でサイトを育てる
「今のままだと不安だけど、リニューアルはリスクが高い…」
そう思われた方にこそ提案したいのが、インコンフォルメが提唱する「攻めの運用」です。
これは、建物を壊して建て直す(スクラップ&ビルド)のではなく、今の建物を使いながら、雨漏りを直し、内装を便利にし、増築していく「リフォーム」のような考え方です。
Webサイトを「完成品」として扱うのではなく、「日々成長させるもの」として扱います。具体的には以下のようなことを行います。
お客さんの入り口を整える(LPO)
サイト全体を変える必要はありません。広告や検索からお客さんが最初にたどり着くページ(ランディングページ)を、徹底的に改善します。
キャッチコピーを変える、一番言いたいことをページの最初に見せる。これだけで、全部作り直さなくても反応率は劇的に変わります。
申し込みの穴をふさぐ(EFO)
実はお客さんが一番逃げているのは「問い合わせフォーム」です。入力項目が多すぎたり、エラーがわかりにくかったりしませんか?
「郵便番号を入れたら住所が自動で出るようにする」「不要な項目を削る」。これだけで、問い合わせ数が増えることもよくあります。
コンテンツで情報を新しくする
デザインが少し古くても、載っている情報が最新なら信頼されます。
過去のブログ記事を今の情報に書き直したり、営業資料をWebページに公開したりして、情報の鮮度を保ちます。これはシステムをいじらなくてもできる、最も安全な集客対策です。
予算の使い方が変わります
5年に一度、数百万円をかけてリニューアルする(一発勝負)のではなく、毎月定額の予算をかけて、データを分析しながら少しずつ改善していく。見た目のデザインも少しずつ変えていく。
このほうが、失敗のリスクが少なく、確実に成果を積み上げていくことができます。これが「攻めの運用」の真髄です。
「技術が古い」も運用で解決できる! 本当にリニューアルが必要なケースとは?
ここまで読んで、「でも、うちはシステムが古いから、さすがにリニューアルしないとダメでしょ?」と思われたかもしれません。 セキュリティの問題やスマホ対応など、技術的な限界を感じてリニューアルを検討される方も多いでしょう。
しかし、技術的な問題があるからといって、必ずしもサイト全体を壊して作り直す(フルリニューアルする)必要はありません。
「攻めの運用」なら技術的な課題も解決できます
例えば、以下のような問題も、実はインコンフォルメの「攻めの運用」の中で対応可能です。
- サーバーやシステムが古い
デザインやコンテンツは今のまま残しつつ、裏側のサーバーだけを最新のものに移行したり、古いWordPressを最新バージョンに安全にアップデートしたりすることが可能です。 - スマホに対応していない
「スマホで見にくい」という理由だけで、PCサイトまで作り直す必要はありません。現在のサイトに手を加えてスマホに最適化(レスポンシブ化)させるだけで、検索エンジンの評価もユーザーの使い勝手も劇的に改善します。
つまり、「古くなったから捨てる」のではなく、「骨組みを補強して使い続ける」ことができるのです。
本当に「作り直し(リニューアル)」が必要な2つの条件
では、インコンフォルメが考える「本当にリニューアルすべき時」とはいつでしょうか? それは、運用で改善していくよりも、作り直したほうが明らかに合理的である以下の2つのケースに限られます。
既存のホームページで全く成果が出ておらず、作り直したほうが早い場合
今のサイトにお客さんが全く来ていない、あるいは問い合わせがゼロで、改善の土台として機能していない場合です。この場合は、ゼロから戦略を練り直して作ったほうが、結果的に早く成果が出ます。
既存のホームページに手を加えていくよりも、作り直した方が効果的な場合
「継ぎはぎだらけで修正に膨大なコストがかかる」「構造的にSEO対策が不可能」など、今のサイトを修理して使い続けるほうが、新しく作るよりもかえって高くつく、あるいは効果が出にくいと判断される場合です。
この2つに当てはまらない限り、無理にリニューアルをする必要はありません。 むしろ、今ある資産(Webサイト)を大切にしながら、悪い部分だけを的確に直していくほうが、リスクを抑えて確実に成果を伸ばすことができます。
まとめ:リニューアルではなく「進化」を選びませんか?
「デザインが古いからリニューアルすべきか?」 この問いに対する、私たちインコンフォルメの答えはこうです。
- 今のサイトが全く成果を生んでいない、あるいは修理するより建て替えたほうが安い
→ 「リニューアル」を検討してください。 - デザインや技術が古いが、サイト自体は資産として残したい
→ 「攻めの運用」で進化させてください。
今のサイトを壊してしまうのはもったいないことです。 サーバーの移行やスマホ対応といった技術的なアップデートも、デザインの微調整も、すべて「運用」の中で解決できます。
まずは今のサイトのままで、「どこでお客さんが困っているのか」をデータで見つけ出し、そこだけをピンポイントで直していく。 そして、良質な情報を発信し続けることで、サイトを「育てる」。
植物を育てるように、水をやり、枝を整えていく。その地道な「攻めの運用」こそが、一時的な見た目の変化よりも、長期的に見て最も確実な「果実(売上)」をもたらしてくれます。
「今のサイトのままで、もっと成果が出せるんじゃないか?」 そう思われた方は、ぜひ一度、インコンフォルメにご相談ください。 私たちは、あなたの会社のホームページを「作り変える」のではなく、「稼げる資産に育て上げる」パートナーです。
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