はじめに:サイトの「健康」を数字で判断できていますか?
企業のWeb担当者様にとって、ウェブサイトは24時間365日休まず働いてくれる大切な「営業マン」であり、会社の顔です。しかし、その大切なサイトが今、元気なのか、それとも少し調子が悪いのか、あるいは深刻な問題を抱えているのかを、正確に把握できている方は意外と少ないのではないでしょうか。
「なんとなくアクセスが減っている気がする」
「問い合わせが最近少ない」
といった感覚値ではなく、健康診断のように「ここの数値が〇〇以上なら健康」「〇〇以下なら要注意」といった明確な基準があれば、対策も打ちやすくなります。
Web担当者の必須ツールといえば、無料で使えるGoogle Search Console(以下サーチコンソール)とGoogleアナリティクス(以下アナリティクス)ですが、これらは機能が多すぎて「結局どこを見ればいいのか分からない」という声をよく聞きます。
この記事では、難しい専門用語はなるべく使わず、この2つのツールを使って自社のホームページの状態をチェックするための具体的な「見るべき数字」と「判断基準」をわかりやすく解説します。
1.Google Search Console(サーチコンソール)でチェックする「検索」の状態
サーチコンソールは、あなたのサイトが「Google検索でどう見られているか」を教えてくれるツールです。
ユーザーがサイトに来る「前」の状態、つまりお店の看板がきちんと出ているか、通りがかった人が興味を持ってくれているかを確認する場所だと考えてください。
メニューの中にある「検索パフォーマンス」と「ページ」というレポートを使います。
1.検索パフォーマンス:4つの基本数字
「検索パフォーマンス」画面には4つの数字が並んでいます。それぞれの意味と、健全な状態の目安を見ていきましょう。
①合計表示回数(インプレッション):どれくらい画面に出たか
【見るべきポイント】
過去1年〜1年半くらいの長い期間でグラフを見てください。基本的には、記事やページを増やせば増やすほど、なだらかに右肩上がりになっているのが理想的な「健康」な状態です。
【注意すべき「2025年9月の急落」】
もし、グラフが順調だったのに「2025年9月中旬」あたりでガクンと表示回数が減っている場合、それはサイトの病気ではない可能性が高いです。
実はこの時期、Google側の仕組みが大きく変わりました。これまでは、検索順位をチェックするツールやプログラム(ボット)が、一度に100件の検索結果を読み込む機能(&num=100という機能)を使っていました。Googleはこの機能を廃止したため、これら「機械による自動的な表示」がカウントされなくなりました。
つまり、表示回数が減ったように見えても、それは「実体のない数字」が削ぎ落とされただけで、実際の人間による閲覧は変わっていない可能性が高いのです。クリック数(訪問数)が減っていなければ、心配する必要はありません。
②平均CTR(クリック率):どれくらい選ばれたか
【見るべきポイント】
表示された回数のうち、何%がクリックされたかを示す数字です。これはサイト全体の平均値を見るのではなく、「検索順位ごとのクリック率」を見ることが非常に重要です。
「1位なのに全然クリックされていない」のか、「10位だからクリックされていない」のかでは、対策が全く違うからです。
【健康なクリック率の目安(2025-2026年版)】
自社の主要なキーワードが何位にいて、クリック率がどれくらいかを確認してください。以下の数字よりも極端に低い場合は、タイトルや説明文(スニペット)が魅力的でない可能性があります。
| 検索順位 | 健康なクリック率 | 解説 |
| 1位 | 30% 〜 40% | 社名検索なら50%以上あって当然です。一般的な言葉で1位なのに20%を切る場合は、広告やAIによる回答(AI概要)に場所を取られている可能性があります。 |
| 2位 | 15% 〜 19% | 1位との差が大きく開く場所です。タイトルを工夫して少しでも上げたいところです。 |
| 3位 | 10% 〜 12% | ここまでがユーザーの目に留まりやすい「トップ3」です。10%は維持したいラインです。 |
| 4位〜5位 | 5% 〜 8% | 少し画面をスクロールしないと見えない位置です。 |
| 6位〜10位 | 1% 〜 3% | 1ページ目にはいますが、ほとんどクリックされません。これを「健康」にするには、順位を上げる努力が必要です。 |
③平均掲載順位:立ち位置
サイト全体の平均順位は、あまり気にする必要はありません。なぜなら、順位の低い細かいキーワードがたくさんあると、平均値が下がってしまうからです。
「自社にとって重要なキーワード」の順位が安定しているか、下がっていないかを個別にチェックしてください。
2.ページインデックス:Googleに登録されているか
「ページ」レポート(インデックス作成)では、作ったページがGoogleのデータベースに登録(インデックス)されているかを確認できます。登録されていなければ、どんなに良い記事を書いても検索結果には出ません。
ここで「未登録」と表示されていても、全てが悪いわけではありません。理由をよく見ることが大切です。
問題ない「未登録」
- noindex タグによって除外されました
管理画面や会員専用ページなど、検索に出したくないページなら、むしろ正しく設定できています。 - 見つかりませんでした (404)
削除した古いページのことなら問題ありません。
すぐに対処が必要な「未登録」
以下のメッセージが出ているページは、Googleから「質が低い」あるいは「価値がない」と判断されている可能性があり、要注意です。
- クロール済み – インデックス未登録
意味: Googleのロボットは見に来ましたが、「検索結果に載せるほどの内容ではない」と判断しました。
対策: 内容が薄い、または他のページと内容が似すぎている可能性があります。記事を書き直して充実させる必要があります。 - 「検出 – インデックス未登録」
意味: ページの存在は知っていますが、まだ中身を見に来てさえいません。
対策: サイト全体の信用力が足りていないか、ページ同士のリンク(内部リンク)がうまくつながっていない可能性があります。 - 重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません
意味: 同じようなページが複数あり、どれを本物にしていいか迷っています。
対策: 正しいページをGoogleに伝える設定(canonicalタグなど)が必要です。
2.Googleアナリティクス(アナリティクス)でチェックする「中身」の状態
アナリティクスは、ユーザーがサイトに入ってきてからの行動を分析するツールです。お店の中に入ってきたお客さんが、商品を手に取ったか、すぐに出て行ってしまったかを確認します。
現在のバージョンはGA4で、以前のバージョン(ユニバーサルアナリティクス)とは指標が変わっていますので、最新の基準で見ていきましょう。
1.エンゲージメント率:ちゃんと読まれているか
以前は「直帰率(1ページ見てすぐ帰った率)」を見ていましたが、今は「エンゲージメント率」を見ます。これは「ユーザーがサイトに興味を持ってくれた割合」です。
具体的には、以下のどれか一つでも満たせば「エンゲージメント(興味あり)」とカウントされます。
- 10秒以上サイトにいた
- 2ページ以上見た
- 問い合わせなどの成果(コンバージョン)につながった
業界別 エンゲージメント率の目安
自社の数値が良いのか悪いのか、以下の基準と比べてみてください。
| 業種 | 健全な数値 | 低すぎる場合の目安 |
| B2B(法人向け) | 60% 〜 65% | 50%未満 |
| B2C(一般消費者向け) | 70% 〜 75% | 55%未満 |
| ECサイト・小売 | 60% 〜 70% | 40%未満 |
| メディア・ブログ | 80% 〜 90% | 65%未満 |
| 専門サービス(士業等) | 52% 〜 55% | 45%未満 |
もし数値が低すぎる場合:
ユーザーが求めている情報とページの内容がズレているか、ページの表示速度が遅すぎて、表示される前にユーザーが帰ってしまっている可能性があります。
2.コンバージョン率(CVR):成果につながっているか
サイトへの訪問数のうち、何%が問い合わせや購入につながったかを示す数字です。これがサイト運営の最終的な通信簿とも言えます。
日本市場の目安(2025年基準)
- ECサイト(通販): 2.5% 〜 3.5% くらいが標準です。
- B2B(資料請求・問い合わせ): 1.5% 〜 3.0% 程度を目指しましょう。
- 緊急性の高いサービス(修理など): 2.0% 〜 4.0% と高めになります。
もしアクセスはあるのにCVRが低い場合:
「お問い合わせボタン」が見つけにくい場所にある、入力フォームが使いにくい(項目が多すぎる)、あるいは「まだ検討段階の人」にいきなり「購入」を迫っているなど、接客の手順に問題があるかもしれません。
3.流入経路:どこから来ているか
お客さんがどこから来ているかのバランスも大切です。特定の方法に頼りすぎていると、環境の変化で一気にアクセスが減るリスクがあります。
理想的なバランス
- Organic Search(検索): 全体の 40% 〜 60%。ここがメインです。
- Direct(直接・ブックマーク): 15% 〜 20%。ここが多いと「指名買い」されるブランド力がある証拠です。
- Referral(他サイトからのリンク): 10%前後。
- Paid Search(広告): 広告費をかけ続けている場合です。100%広告頼みだと、予算が尽きた瞬間に誰も来なくなってしまいます。
3. 無料ツールだけでは見えない「隠れた病気」
ここまでサーチコンソールとアナリティクスを使ったチェック方法をお伝えしましたが、実はこれだけでは分からない重要なことがあります。それは「ライバルとの比較」と「外部からの悪影響」です。
サーチコンソールやアナリティクスは「自社のこと」(自社サイトの健康状態)しか分かりません。「アクセスが減った」とき、それが市場全体の問題なのか、自社だけが負けているのかは判断できないのです。
そこで、プロは月額数万円する「Ahrefs(エイチレフス)」などの有料ツールを使って、より詳しい精密検査を行います。
プロツールで分かること
- 「勝てるはずのキーワード」の発見(コンテンツギャップ)
ライバル会社は上位表示されているのに、自社だけが表示されていないキーワードを一瞬で見つけ出せます。「あ、このテーマの記事を書けばお客さんが来るのか!」という、抜け落ちていたチャンスを発見できます。 - 「毒のあるリンク」の発見
知らない間に、質の悪いサイトやスパムサイトからリンクを貼られていることがあります。これは「毒」となり、Googleからの評価を下げてしまう原因になります。無料のサーチコンソールでは見つけにくいこうした有害なリンクを特定し、無効化する手続きが必要です。 - より正確な「市場の可能性」
サーチコンソールは「実際に表示された回数」しか分かりませんが、プロツールを使えば「世の中でその言葉がどれくらい検索されているか(検索ボリューム)」という市場規模全体を把握できます。
4.「現状維持」は危険?攻めの運用へ切り替えませんか
ここまで読んでいただき、自社のサイトの数字をチェックしてみていかがでしたでしょうか。「意外と健康だった」という方もいれば、「基準よりかなり低いかも…」と不安になった方もいるかもしれません。
ウェブの世界は変化が激しく、何もしないで放置している(現状維持)だけでは、競合他社にどんどん追い抜かれてしまい、実質的には後退しているのと同じになってしまいます。
診断して悪いところを治すのはもちろん大切ですが、そこからさらに「どうやって売上を伸ばすか」という「攻め」の戦略が必要になります。
攻めのホームページ運用代行「インコンフォルメ」のご案内
インコンフォルメは、単なるホームページの管理屋(運用代行業者)ではありません。御社のWeb担当者、あるいはマーケティング責任者(CMO)のような立場で、ビジネスの成長をサポートするサービスです。
【一般的な管理会社との違い】
- 「守り」ではなく「攻め」ます
ただ言われた修正をするだけでなく、「今、市場はこう動いているので、こんな記事を追加しましょう」「ここを改善すれば問い合わせが増えそうです」といった、売上を伸ばすための具体的な提案をこちらから行います。 - プロツールを使った精密診断
今回ご紹介したAhrefsなどの高額なプロ用ツールを標準で使用します。無料ツールだけでは見えない競合の動きや、隠れたチャンスを逃しません。 - 社内担当者も育てます
丸投げして終わりではなく、社内のWeb担当者様にノウハウをお伝えし、スキルアップのお手伝いもします。会社全体でWebに強くなることを目指します。
まずは「無料診断」を受けてみませんか?
「自分のサイトの健康状態を、プロの目で詳しく見てほしい」
「サーチコンソールやアナリティクスの数字を見ても、次に何をすればいいか分からない」
そんな方は、ぜひインコンフォルメの「無料相談」をご利用ください。
【無料相談でわかること】
- プロツールを使った、詳細なサイト健康状態
- 競合他社と比較した、御社の「強み」と「弱み」
- 今後、具体的にどんな対策をすれば伸びるかのロードマップ
無理な営業は一切いたしません。「とりあえず今の状態を知りたい」というだけでも大歓迎です。
病気と同じで、ウェブサイトの不調も早期発見・早期治療が一番の近道です。そして治療の先には、もっとビジネスを強くする「成長」が待っています。
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ぜひ一度、お気軽にご相談ください。


