はじめに
2026年現在、多くのB2B企業が「Webサイトのアクセス数が伸び悩み、問い合わせにつながらない」という課題に直面しています。
これは単にSEO(検索エンジン最適化)の技術が足りないからでも、記事の数が少ないからでもありません。
その根本的な原因は、Googleの検索の仕組みが「ユーザーの行動を重視する」方向へと劇的に変化したにもかかわらず、企業のWeb運用体制が「作ったまま放置する」という守りの姿勢から抜け出せていないことにあります。
この記事では、経営者やWeb担当者がGoogleアナリティクス(GA4)で必ずチェックすべき「真の3つの指標」——エンゲージメント率、平均エンゲージメント時間、キーイベント(コンバージョン)——について、その意味と改善方法を詳しくお伝えします。
第1部: なぜ「作って終わり」のサイトは成果が出ないのか
Webサイトをリニューアルしたばかりなのに成果が出ない、記事を増やしているのにアクセスが増えない、あるいは減っている。このような現象が多くの企業で起きています。
この停滞の背景には、検索エンジンの評価基準が変わったことと、それに対応できていない組織の問題という二つの大きな要因があります。
検索エンジンの評価基準の変化:Navboostとユーザーの行動
かつてのSEOは、キーワードをどれだけ含めるか、他のサイトからどれだけリンクされているかといった「静的」な要素が重視されていました。しかし、近年のGoogle検索の進化、特にNavboost(ナビブースト)と呼ばれるシステムの導入により、評価の基準は「動的」なユーザーの行動へと完全に移り変わりました。
Navboostとは、検索結果画面でのユーザーのクリック行動や、その後のWebサイト内での滞在・回遊などの行動データを過去13ヶ月間にわたって追跡・学習し、検索順位を決定するシステムです。
Googleの内部文書や裁判での証言からも、このシステムが検索順位を調整するための非常に強力な要素であることが明らかになっています。
このシステムが意味することは非常に重要です。
- 「質の低いクリック」への評価下げ
ユーザーが検索結果をクリックしてサイトに来ても、内容が期待外れですぐに検索結果に戻る行動(ポゴスティッキング)をとった場合、Navboostはそれを「ユーザーを満足させられなかった」と判断し、順位を下げます。 - 見えない順位決定要因
従来のSEOツールで測れる「ページの読み込み速度」や「設定の正確さ」が完璧であっても、実際のユーザーがサイト内で記事を熟読したり他のページを見たりしていなければ、順位は維持できません。これが、技術的なエラーがないのにアクセスが伸びない最大の理由です。 - 長期的な評価の蓄積
Navboostは過去13ヶ月のデータを参照するため、長期間にわたって「ユーザーの反応が薄い」状態を放置すると、サイト全体の評価が固定されてしまい、回復が難しくなります。
つまり、現代のWeb運用でアクセス数を伸ばすためには、単に人を集めるだけでなく、訪れたユーザーを確実に満足させ、サイト内に留まってもらう「保持」の質を高めることが絶対条件となります。
出典・参考サイト:
https://seranking.com/blog/navboost/
https://www.hobo-web.co.uk/navboost-how-google-uses-large-scale-user-interaction-data-to-rank-websites/
https://hallam.agency/blog/understanding-navboost-key-insights/
検索意図(インテント)の不一致という「見えない壁」
Navboostによって低評価を受けてしまう最大の要因は、ユーザーの検索意図(何を知りたくて検索したか)と、提供するコンテンツの内容が合っていないことです。
B2Bサイトでは、この不一致が特によく見られます。
例えば、「オンライン会議システム 比較」と検索しているユーザーは、機能や価格の比較表(比較検討したい意図)を求めています。しかし、多くの企業サイトは自社の製品がいかに素晴らしいかを延々と説明する記事を表示してしまいます。
- 情報のズレ
手っ取り早く答えを知りたいユーザーに対して、長い前置きや自社製品への強引な誘導を行うと、ユーザーはすぐに去ってしまいます。 - 取引の障壁
「今すぐ購入したい」「デモを申し込みたい」という意欲(購入したい意図)を持つユーザーに対して、複雑な問い合わせフォームや、要領を得ない製品ページを見せると、せっかくの機会を逃してしまいます。
検索意図が合っていないと、ユーザーはすぐにページを離れ、滞在時間も短くなります。これらはNavboostに対して「このページは検索された言葉に対して不適切である」という強力なマイナスの合図を送ることになります。
その結果、記事を量産すればするほど質の低いページが増え、サイト全体の評価を下げるという悪循環に陥ります。
組織の変化を阻む心理:現状維持バイアスとサンクコスト
データを見ればサイトの不調は明らかなのに、なぜ多くの企業は抜本的な改善(攻めの運用)に踏み切れないのでしょうか。そこには、組織の意思決定を歪める心理的な傾向が深く関わっています。
現状維持バイアス
人間には、変化によって得られる利益よりも、変化に伴う損失やリスクを過大に見積もり、現在の状況を維持しようとする強力な心理的傾向があります。Web運用では、以下のように現れます。
- リスク回避
「追加の費用を投入してサイトを大幅に変更・修正しても成果が出なかったり、現状よりも悪化したらどうするのか」という恐怖が、「何もしなければ競合に負け続ける」という確実な損失よりも優先されてしまいます。 - 今のやり方への固執
特にB2B企業の決定権を持つ方は、既存の業者やツール、仕事の進め方を変更することによる一時的な混乱を嫌い、効率の悪い現状を正当化してしまいがちです。
サンクコスト(埋没費用)の呪縛
「このWebサイトを作るのに数百万円もかけたのだから、今さら作り直すわけにはいかない」という考え方は、典型的なサンクコストの呪縛です。
- 過去への執着
過去に支払った回収できない費用(サンクコスト)が、将来のための合理的な判断(サイト改善や運用体制の変更)を妨げます。Webサイトが成果を出していないのであれば、過去にいくらかけたかに関わらず、すぐに修正・改善を行うのが合理的な判断ですが、多くの企業は「もったいない」という感情に支配され、損失を拡大させ続けてしまいます。
「インコンフォルメ」のような攻めの運用代行サービスが必要とされる理由は、単に作業を代行するだけでなく、こうした心理的な壁を客観的なデータ(GA4の指標)によって壊し、組織を「現状維持」から「成長」へと導く外部の力となる点にあります。
第2部: GA4で変わった「成果」の測り方 —— 「回数」から「質」へ
アクセス解析ツールが以前のユニバーサルアナリティクス(UA)からGoogleアナリティクス4(GA4)へと移行したことは、単なるソフトウェアの更新ではありません。
デジタルマーケティングにおける「成功の定義」そのものが変わったことを意味します。
セッション数重視の終わりとUAの限界
かつてのUAは「セッション(訪問回数)」を計測の基本単位としていました。しかし、UAの計測方法には、現代のユーザー行動を正確に反映できない欠点がありました。
- セッションの水増し
UAでは、日付が変わる瞬間や、異なる広告経由で再訪問した場合にセッションが強制的に切られ、新しいセッションとして数え直されていました。これにより、実際よりも多くのアクティブ数が計上され、本来のパフォーマンスが見えにくくなっていました。 - 直帰率の誤解
UAにおける「直帰」は、1ページだけ見て離脱することを指しました。しかし、ユーザーが質の高い長文記事を10分かけて熟読し、満足してブラウザを閉じた場合でも、それは「直帰」=「質の低いセッション」として扱われていました。これはコンテンツの成果を正しく評価できない大きな欠点でした。
GA4のイベント中心モデルと「本当のアクティブユーザー」
GA4は「イベント(行動)」を計測の基本単位とし、ユーザー単位での分析を強化しました。
- 実態に即したユーザー数
GA4では、パソコンとスマートフォンなど異なる端末を使っていても、同じユーザーであれば一人として数える仕組みが強化されています。その結果、UA時代よりもユーザー数が減って見えることがありますが、これはデータがより「正確」になった証拠です。 - アクティブユーザーの重視
GA4のレポートにおける「ユーザー」は、基本的に「アクティブユーザー」を指します。これは、サイトにただアクセスしただけでなく、実際に画面を見て操作を行ったユーザーのみを数えるため、自動プログラム(ボット)や間違いクリックによるノイズが除かれ、マーケティングの対象とすべき本当の見込み客が見えるようになります。
新しい指標「エンゲージメント」の登場
GA4最大の特徴は、エンゲージメントという考え方の導入です。
これは、ユーザーがサイトに対して「意味のある関わり」をしたかどうかを判定する基準であり、Navboostが重視するユーザー行動と直接つながっています。
エンゲージメントがあったとみなされる条件
以下のいずれかの条件を満たした場合のみ、その訪問は「エンゲージメントがあった」とされます。
- 10秒以上継続したセッション
ユーザーがページを開いてすぐに閉じるのではなく、少なくとも内容を認識し、滞在したこと。 - キーイベント(コンバージョン)が発生したセッション
資料請求や購入など、ビジネス上重要なアクションを行ったこと。 - 2回以上のページビューが発生したセッション
サイト内を回遊し、複数の情報を見たこと。
この定義により、アクセス数がどれほど多くても、中身のない(エンゲージメントのない)訪問は「価値がない」と判断されるようになりました。
逆に、アクセス数が少なくてもエンゲージメントが高ければ、それは質の高い見込み客を集めている証拠となり、今後の成長(検索順位の向上)が期待できます。
第3部: 見るべき「3つの指標」とその意味
アクセス数が伸びない原因を特定し、攻めの運用へと変えるために、経営者やWeb担当者が見るべきGA4の指標はたった3つです。これらは、サイトの「質」「魅力」「成果」を表す重要な数字です。
指標1:エンゲージメント率 —— 集客の「質」を測るフィルター
定義と計算式
エンゲージメント率は、全ての訪問のうち「エンゲージメントのあった訪問」が占める割合です。
UA時代の「直帰率」の反対に近い概念ですが、より前向きな行動(10秒以上の滞在など)を含んでいるため、コンテンツの質をより正確に反映します。
計算式:
エンゲージメント率 = (エンゲージメントのあったセッション数 ÷ 総セッション数) × 100
なぜ「アクセス数」より重要なのか
アクセス数が多くてもエンゲージメント率が低い(例えば30%以下)場合、それは「穴の空いたバケツ」に水を注いでいるような状態です。
- 検索順位への影響
エンゲージメント率が低いと、Googleに対して「このサイトは検索ユーザーの期待に応えていない」という合図を送ることになります。その結果、検索順位が下がり、やがてアクセス数自体も減ってしまいます。 - 広告費の無駄遣い
広告で集客している場合、低いエンゲージメント率は投資対効果を悪化させます。
業界別目安(2024-2025年版)
「良い数字」を知らなければ、目標は立てられません。以下は、B2Bを中心とした目安データです。
※海外のデータのため、あくまでも参考までに
| 業界・サイトタイプ | 平均エンゲージメント率 | 「良好」とされる目安 | 分析・ポイント |
| 全業界平均 | 55% – 62% | 60%以上 | Web全体の標準的な水準です。 |
| B2B サービス | 50% – 63% | 63%以上 | 目的意識の高いユーザーが多いため、本来は高くなるべきですが、内容のミスマッチが起きやすい分野です。 |
| 専門サービス | 約53% | 55%以上 | コンサルティングや士業など。専門性が高いため、質の高い記事が必須です。 |
| SaaS / テクノロジー | 52% – 62% | 65%以上 | 競合が激しく、比較検討ユーザーへの対応が鍵となります。 |
| B2C / 小売・EC | 66% – 71% | 70%以上 | 商品を探すという明確な目的があるため、高くなる傾向があります。 |
出典・参考サイト:
https://arvo.digital/ga4-engagement-rates/
https://www.rootandbranchgroup.com/ga4-engagement-rate/
https://firstpagesage.com/reports/whats-a-good-engagement-rate-fc/
https://robustbranding.com/ga4-engagement-metrics-what-smbs-need-to-know/
https://circlesstudio.com/blog/ga4-website-engagement-benchmarks-for-aec-firms/
対策
自社サイトのエンゲージメント率が50%を下回っている場合、それは「緊急事態」です。
集客している場所(流入元)を見直し、ターゲットではないユーザーを集めていないか、あるいはページの最初の画面(ファーストビュー)がユーザーの期待を裏切っていないかをすぐに確認する必要があります。
指標2:平均エンゲージメント時間 —— 顧客の「関心」を測る時計
定義と計算式
平均エンゲージメント時間は、Webページがユーザーのブラウザの「一番手前」に表示されていた時間の平均値です。裏でタブを開いたまま放置されている時間は含まれないため、ユーザーが実際にコンテンツを見ている「有効な時間」を測ることができます。
計算式:
平均エンゲージメント時間 = ユーザーエンゲージメントの合計時間 ÷ アクティブユーザー数
滞在時間が示す「信頼」と「評価」
B2Bの購入プロセスは複雑であり、ユーザーは製品やサービスを理解するために「読む」時間を必要とします。
- 関心の深さ
エンゲージメント時間が長いことは、記事がユーザーの役に立っている証拠であり、会社への信頼につながります。 - 検索エンジンへのアピール
検索結果からサイトに来て、長く滞在してから検索結果に戻る(あるいは戻らない)行動は、Navboostにおいて非常に高い評価を得ます。
業界別目安(2024-2025年版)
B2Bサイトでは、答えがすぐ見つかる場合は短くても問題ありませんが、一般的には深い理解を促すためにある程度の長さが求められます。
※海外のデータのため、あくまでも参考までに
| 指標の意味 | 目安の値 | 分析・ポイント |
| 全体平均 | 52秒 – 54秒 | 全サイトタイプの平均。約1分弱が標準です。 |
| B2B テック/サービス | 44秒 – 80秒 | 専門的な資料や事例記事なら長い方が望ましいです。 |
| 非常に良い状態 | 120秒以上 | 2分以上の滞在は、ユーザーが内容を熟読し、検討段階に入っている可能性が高いです。 |
| 危険な状態 | 10秒未満 | ほぼ全てのユーザーが即座に帰ってしまっています。内容のミスマッチが起きています。 |
出典・参考サイト:
https://www.icrossborderjapan.com/blog/archives/22300/
https://nobleintent.com/blog/ga4-is-all-about-engagement-what-are-good-engagement-metrics/
https://circlesstudio.com/blog/ga4-website-engagement-benchmarks-for-aec-firms/
https://robustbranding.com/ga4-engagement-metrics-what-smbs-need-to-know/
対策
2,000文字以上の解説記事なのに、平均エンゲージメント時間が30秒未満である場合、読みやすさに問題があります。
文字ばかりで読みづらくなっていないか、見出しや図解が適切か、スマートフォンでの表示が崩れていないかを確認してください。
指標3:キーイベント(旧コンバージョン) —— ビジネスへの「貢献」を測るゴール
定義と重要性
GA4では、これまで「コンバージョン」と呼ばれていたものがキーイベントと再定義されました(※広告管理画面等ではコンバージョンの呼び名が残る場合があります)。
これは、問い合わせ、資料請求、デモ予約、メルマガ登録など、ビジネスの成果に直結する最も重要なアクションを指します。
なぜアクセス数より優先すべきか
- 費用対効果の証明
キーイベントが発生しなければ、どれだけアクセスがあっても売上にはなりません。Web運用の予算を確保し続けるためには、アクセス数ではなく「見込み客の数」や「商談数」への貢献を証明する必要があります。 - 質の管理
キーイベント率(CVR)を見ることで、「アクセスは増えたが見込み客は増えない(=質の低いユーザーばかり集めている)」という、よくある失敗を避けることができます。
B2Bコンバージョン率の目安
※海外のデータのため、あくまでも参考までに
| コンバージョンタイプ | B2Bの目安 | 内容 |
| Webサイト全体 | 2% – 5% | サイト訪問者が何らかの見込み客(メルマガ含む)になる確率。 |
| トップクラス | 10%以上 | 最適化された専用ページや、質の高い集客ができている場合。 |
| 危険信号 | 1%未満 | 提案の魅力不足、フォームの入力が面倒、または集客ターゲットの間違い。 |
出典・参考サイト:
https://martal.ca/b2b-digital-marketing-benchmarks-lb/
対策
キーイベント率は単なる結果ではなく、運用の「出発点」です。
1%未満の状態で広告費を使ったり記事を増やしたりするのは非効率です。まずは業界平均(2-5%)まで引き上げるために、ページの内容や入力フォームを改善することを優先すべきです。
第4部: よくある3つの失敗パターンと対策
これら3つの指標を組み合わせて見ることで、サイトが抱える具体的な問題が見えてきます。
よくある3つのパターンと、その対策をご紹介します。
パターンA:アクセス数は多いが、エンゲージメント率が低い
- 診断:
「看板に偽りあり」状態 / 検索意図のズレ - 症状
検索順位は高いけれど、ユーザーが求めている答えとページの内容がずれている状態です。
例:「無料 テンプレート」という言葉で集客しているのに、ページ内では有料ツールの紹介しかしていない場合など。 - リスク
一時的にはアクセスがありますが、Navboostによる「満足しなかった」という判定が溜まり、やがて急激に順位を落とします。 - 対策
そのページに来る人が「知りたい」のか「買いたい」のかを考え直します。意図に合わないキーワードは捨てる勇気を持ち、記事の最初で結論を伝える構成に書き直します。
パターンB:エンゲージメント率は高いが、滞在時間が極端に短い
- 診断
使いづらいサイト / 迷子 - 症状
ユーザーはあちこちのページを見て回っていますが(エンゲージメント率は高い)、一つ一つのページをほとんど読んでいません。 - 原因
サイトのメニューが複雑で、目的の情報にたどり着けず、サイト内をさまよっている状態です。あるいは、スマートフォンの表示速度が遅く、読み込みが終わる前にボタンを連打している可能性もあります。 - 心理的要因
選択肢が多すぎて選べない状態(選択の矛盾)です。メニューが多すぎてユーザーが圧倒され、判断できなくなっています。 - 対策
メニューをシンプルにします。多くの項目を整理し、ユーザーが迷わないようにします。どこでクリックに迷っているかをツールを使って確認し、設計し直します。
パターンC:エンゲージメントは高いが、キーイベントが発生しない
- 診断
「勉強熱心な読者」止まり / 後押しの不足 - 症状
記事を熟読し、滞在時間も長いのですが、問い合わせや資料請求に至りません。 - 原因
記事が「勉強になった」だけで終わっており、次のアクション(相談など)への橋渡しがありません。または、ユーザーの「今のままでいいや」という気持ち(現状維持バイアス)を打破するだけの「行動する理由」が提示されていません。 - 対策
単に「問い合わせ」ボタンを置くのではなく、「この資料を読めば、あなたの課題がどう解決するか」を具体的に伝えます。また、「今行動しないと損をするかもしれない」というリスクを伝える文章を取り入れます。
第5部: 「攻め」の運用に変えるための具体的な方法
アクセス数を伸ばし、ビジネス成果につなげるためには、これまでの「守り」の運用から「攻め」の運用への転換が必要です。「インコンフォルメ」では、次のような戦略でこの転換を支援しています。
戦略1:ユーザーの意図に合わせる「インテント・マッチング」
記事を量産する前に、その言葉を検索する人の意図を徹底的に分析します。
- アクション
主要なページに対し、ユーザーの目的(情報収集、比較検討、購入など)を分類します。 - 実行策
- 情報収集したい人向け
詳しいガイド記事を作成し、目次や関連リンクを充実させて長く滞在してもらいます。 - 比較検討したい人向け
自社と他社の比較表を正直に掲載し、ユーザーの「迷い」を解消して、検索結果に戻ってしまうのを防ぎます。 - 購入したい人向け
申し込みまでの手順を極限まで簡単にして、余計なリンクを外します。
- 情報収集したい人向け
戦略2:使いやすさを追求する「ストレスフリー化」
半数以上の人がスマートフォンから見ている現在、スマホ対応は当たり前です。「快適」でなければなりません。
- スピードの改善
読み込みに3秒以上かかると、多くの人は帰ってしまいます。画像の容量を小さくしたり、不要なプログラムを削除したりして、常に表示速度を速く保ちます。 - 見やすい構成
ユーザーはページを「読む」のではなく「流し読み」します。適切な余白、最適な見出し、太字、目立つボタン配置により、視線を自然に重要な場所へと誘導します。
戦略3:情報の鮮度を保つ「常に最新化」
Webサイトは生き物です。一度公開した記事も、情報が古くなれば評価が下がります。
- リライト戦略
過去の記事を最新の情報に更新することは、新しい記事を作るよりもはるかに効率的にアクセスを回復させます。検索エンジンは情報の「鮮度」も評価します。 - 情報の連携
柱となる「まとめ記事」と、詳細な「個別記事」をリンクでしっかりと結びつけ、サイト全体の専門性と信頼性を高めます。
結論: 現状維持をやめて、一歩踏み出しましょう
アクセス数が伸びない最大の理由は、検索の仕組みが変わったのに、過去の成功体験や「もったいない」という気持ちにとらわれて「現状維持」を選んでいること自体にあります。
GA4が示すエンゲージメント率、平均エンゲージメント時間、キーイベントの3つの指標は、Webサイトがユーザーにとって「価値があるか無いか」をはっきりと映し出す鏡です。
これらから目を背け、表面的なアクセス数だけを追う運用は、2025年のデジタル社会では通用しません。
今必要なのはウェブサイトを単なる「会社の看板」として飾っておくことではなく、「24時間働く優秀な営業マン」として鍛え上げることです。
そのためには、データを直視し、心理的な壁を乗り越え、サイトを常に改善し続ける「攻め」の姿勢が必要です。
今こそ、守りの運用を捨て、データに基づいた攻めの運用へと切り替える時です。その先には、単なるアクセス数の増加を超えた、持続的なビジネスの成長が待っています。
このレポートが、御社のWeb戦略を見直し、次の成長へと進むための土台となることを願っています。


